適正な処理には3つのポイントがある
産業廃棄物は、排出事業者が責任をもって処理する責任があります。ですが、一般的にはその運搬や処分を産廃処理業者に委託しているのが一般的です。その場合でも排出事業者は自身が排出した産業廃棄物が適切に処理されたかを把握しておく必要があります。
廃棄物処理を委託していた産廃処理業者が実は不法投棄をしていた場合でも、排出事業者は基本的にその産業廃棄物の処理に関する責任を免れることはできません。つまり、産業廃棄物の適切な処理とは、どのような流れで産業廃棄物が処理されるのかを管理することということになります。
産業廃棄物の適切な処理の流れでは、3つのポイントを押さえることが重要です。一つ目は、産業廃棄物処理を委託する際には契約書を交わすこと。2つ目、は産廃処理業者が都道府県から許可された業者かを確認すること。そして3つ目は、委託する産業廃棄物ごとにマニフェストを発行することです。
契約書
排出事業と産廃処理業者の両者が産業廃棄物の処理について委託していることを証明するものです。委託内容を明確に規定して、産業廃棄物の適切な処理を約束するものです。
産業廃棄物処理に関する許可証
産業廃棄物の収集運搬業・処分業について、都道府県知事から許可を受けたことを証明するものです。許可証には産廃処理業者が取り扱える産業廃棄物の種類や処分方法が記載されています。委託しようとしている産業廃棄物が適切に処理できるのかを確認します。
マニフェスト
産業廃棄物が適切に処理されたか管理するための書類です。排出事業者は、マニフェストを作成して、委託した産業廃棄物が適切に処理されたかどうかを確認する義務があります。マニフェストには、誰がどのような産業廃棄物をどのように取り扱うかということが記載されています。産廃処理業者は、このマニフェストに対して委託された業務をいつ完了したかなどの情報を記載して返送します。
適切な産業廃棄物処理の流れ
排出事業者は、産業廃棄物の収集運搬業者、処分業者のそれぞれと書面による契約が必要です。委託する産業廃棄物について、適切に運搬、処分できるか許可証によって確認します。
排出事業者は、委託する産業廃棄物ごとにマニフェストを交付します。マニフェストには、排出事業者、収集運搬業者、処分業者、産業廃棄物の種類等を記入します。
排出事業者自身が運搬する場合には許可は不要です。産業廃棄物の収集運搬業者は、マニフェストに記入された処分業者の処分場へ運搬します。
産業廃棄物の処分業者は、産業廃棄物の性質に応じて、選別・破砕・焼却等の処理を行います。
産業廃棄物の種類や性質に応じて、埋め立てやリサイクルされます。
産業廃棄物の収集運搬業者、処分業者はそれぞれマニフェストに完了日時等を記載して排出事業者へ返送します。
まとめ
- 産業廃棄物を適切に処理するには3つのポイントがある
- 1つ目は、契約書を交わすこと
- 2つ目は、許可証を確認すること
- 3つ目は、マニフェストを交付すること